クリエイティブという仕事へのコンプレックス

日常

先日、このようなことを書いた。

この記事の中で、40代で未経験のマーケティング・セールス職に飛び込んだ話をしているのだけど、なぜこんなに苦しい挑戦をしようと思ったのか。

今まで自分は主に制作関連の仕事をしていた。簡単にいうと、マーケや営業、事業担当者などのいわゆるクライアントとなる人たちから依頼されるものを制作して納品する仕事である。

極端な話、そのクリエイティブがどれだけ売り上げに貢献したかの責任は持たなくてもよい仕事で(もちろんその責任をもって成果を出すことがベスト)、クライアントに求められたものをビジュアルとして形にできれば及第点がとれる仕事なのだった。

そういった仕事であるため、社内でわざわざリソースを持たずとも、アウトソーシングやクラウドソーシングで代替えしやすく、今や驚くほど安価でスピーディーに対応してくれる。

ゆえに、社内のコスト削減の対象としてリストアップされやすい業務であることが否めない。

そんななかで、いざ、あなたのクリエイティブ組織はどれくらい会社に貢献できているのか?と問われても即答できないし、そのクリエイティブが売り上げのどの部分にダイレクトに影響を与えているのかは仮説やロジックはたてられてもそれが本当に正解なのかは誰にもわからない。

期初に部署としての目標設定をするわけだが、マーケや営業のような分かりやすいKPG/KPIを設定するのも難しく毎回頭と胃を痛めていたのはいい思い出。

ここまで、仕事の性質のせいにしてきたけれど、正直なところ、売り上げという分かりやすくシビアに成果が見えてしまう仕事には就きたくないという自分自身の逃げや甘えがあったように思うし、そこに対して自分のキャリアに対する強いコンプレックスがあった。

売り上げに貢献するクリエイティブってなんなのか、そもそも、ものを売るっていうのはどういうことなのかを経験しておかないとこれからの人生なんとなく大変になるのではないかという漠然とした危機感に苛まれて今回の異動を決意したところもある。

もっと若い時に飛び込んでおけばよかったという後悔の波にもみくちゃにされてる真っ最中なのだが、いくらお金を積んだって、時間は戻すことはできない。そんなお金もないし。

であれば、今いる荒波の中で地に足つけて歩みを再開できる陸地を何とか探して上陸するしかない。いままで甘えて逃げて何にも成長せずぬるま湯でなまった身体や精神を叩き起こして生きなければいけないのである。

そんな前向きな気持ちをもちつつ、今日も仕事に向かうのである。

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