はじめに:AI時代の不安と向き合う
AIって、便利ですよね。
スケジュール管理から画像生成、ちょっとした文案までサクサク出してくれる。
で、ふと思うわけです。
「あれ、これ、オレの仕事、なくならない?」って。
40代も半ばに差しかかると、キャリアの後半戦がちらついてきます。
このままでいいのか?
このまま“ちょっとパワポ作れるおじさん”として終わっていいのか?
──そんな漠然とした不安を抱えていたところに、「AI関連部署 公募中(※未経験可)」という社内メールが届きました。
応募ボタンを押すまで、迷いました。
でも、気づいたらポチってました。
エンタメからAIへ:異動のきっかけ
僕はこれまで、ずっと“エンタメ寄り”の部署にいました。
ゲームやキャラクターコンテンツ、キャンペーン企画にSNS運用。
わかりやすく言えば、「楽しいことを考える側」でした。
でも、最近はその“楽しさ”の中にも、AIがしれっと入り込んできてる。
アイデアの壁打ちに生成AI、キャンペーンバナーの文言にもAIの提案が混ざる。
つまり、「AIを使う側」にも、それなりの理解が求められてきたわけです。
文系だとか理系だとか言ってる場合じゃないなと、じわじわ感じていました。
そんなときの「未経験OK」公募。
これはもう、行くしかないやつです。
何かのご縁だと信じて、思い切って異動してみることにしました。
AI部署でのリアル:みんな手探り
異動してからの感想をひとことで言うと──
「みんな、意外とAIわかってない」
いや、もちろんスーパーマンもいますよ。
でも、多くの人が手探りで、うっすら不安を抱えながら仕事してる。
それがちょっと意外で、でもすごく安心したんですよね。
「知らないことを、それ僕、知らないですといえる空気」があったから。
自分の“わからなさ”を認めていい場所って、意外と貴重なんですよね。
この年になると特に。
「文系AI人材になる」を読んで
異動してすぐ、上司に一冊の本を勧められました。
野口竜司さんの『文系AI人材になる』という本です。

最初は、「どうせAIのアルゴリズムが〜とか書いてあるんでしょ」と斜に構えていたんですが、読んでみたら違った。
この本、文系出身でもAI業界で活躍できる人材とは何かを、めちゃくちゃ噛み砕いて説明してくれてる。
“技術をつくる人”ではなく、“技術と社会の橋渡しをする人”が、これから求められる──と。
そうか、自分がずっとやってきたのは、まさにそういう“橋渡し”だったのかも。
モヤモヤしてた気持ちに、うっすら光が差した気がしました。
新しい世界への一歩
もちろん、新しい分野に飛び込むのは楽じゃないです。
勉強も必要だし、失敗もします。
理解したつもりが、翌日には全部忘れてたりするし。
でも、世界の見え方はちょっと変わります。
これまで「AI?よくわかんないけど怖いやつでしょ」だったのが、
「知らないけど、ちょっと話せるかも」に変わるだけで、
なんだか世界との距離が縮まったような気がする。
そして何より、「知らないものを、知らないままで済ませない」って、
すごく気持ちがいいです。
さいごに
この記事を読んでくださっている方の中にも、「AIって怖いな」「自分とは関係ないな」と思ってる人、きっといると思います。
僕も、3年前までは同じでした。
でも、怖がるより、ちょっとだけでも「知ってみる」ことのほうが、たぶん大事です。
知ったうえで、「やっぱ向いてないや」と思えばいいし、
逆に「意外とイケるかも」と思ったら、それはそれで儲けもん。
40代、おじさん、文系。
いろんな言い訳を横に置いて、まずはちょっとだけ覗いてみる。
それくらいの軽さで、いいんじゃないでしょうか。
なんとか、今日もやってます。
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